ニキビ、吹き出物といえば、皮脂が過剰に分泌され、毛穴の出口の角質が厚くなって、毛穴をふさいでしまうことがきっかけでできるものです。そして毛穴の中に皮脂が詰まって、常駐菌であるアクネ菌がこれを食べて増殖し、皮膚が炎症を起こして化膿して悪化していきます。
アクネ菌はもともと肌に存在する常駐菌で、肌表面のバランスを整える働きをしています。だからこれを殺菌すれば、ニキビがよくなるという単純なことではすまないのです。
ただにきび肌にとって、あれこれいろいろなものをつけるのは、かえって刺激してニキビを悪化させてしまうと思ってしまいがち。でも洗顔後何もしないのはよくありません。やはり水分をキープする保湿を行い、皮脂のバランスを整えることは必要です。
ニキビ肌には、余分な皮脂を洗顔で落とした後、油分の少ない保湿美容液をつけるのが効果的。中でも「ノンコメドジェニック」の表示のあるものを使いましょう。これはアクネ菌の栄養になりにくい油分でつくられたものなので、ニキビ肌でも安心して使えるものです。
ニキビ肌用美容液には、厚くなった角質を除去するものや、すでにできてしまっているニキビをケアする抗菌・抗炎症効果のあるものなどがあります。
ビタミンC誘導体配合の美容液は、エイジングや美白効果だけでなく、ニキビ肌にも効果的です。ビタミンCには、皮脂を抑えたり、ニキビ跡の赤みを薄くする作用があるからです。
また、ニキビには皮脂の過剰が原因で起こるいわゆる思春期ニキビとは別に、『大人ニキビ』というものも増えています。でもこれは原因も対処法もまったく別なので、ニキビがあるからといってすべての人がニキビ用の化粧品を使っていいものではありません。
大人ニキビは乾燥しやすい部分、Uゾーンにできやすく、女性の場合生理前に発生しやすいのも特徴です。これにはホルモンが大いに関係しています。黄体ホルモンが活発になるので、皮脂分泌も増加し、ニキビができやすく、悪化しやすくなるのです。
またターンオーバー機能の低下も原因のひとつ。肌の代謝が悪くなり、角質が剥がれ落ちずに毛穴が詰まりやすくなったりするから。この場合には、肌のターンオーバーを活発化するEGF配合の美容液が効果的。EGFは、FGF、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸、プラセンタなどの成分と一緒にとると相乗効果が高まるといわれています。